カテゴリー: 炙りレポート

家で炙り、やってみました!

2012年11月28日

みなさま、旬を楽しんでいらっしゃいますか?
研究員の田中宏和です。

実はわたくし昔から自宅に七輪を持っていたんです。
しかし、デカイ、面倒、滅多に使わぬの三拍子揃ったブツなもので、
ずーっと物入れの隅に追いやっておりました。
それでも自宅で炭火で炙った沁み入るおいしさは忘れ難く、
もっとカジュアルに、
もっと簡単お気楽に、
もっとスマートに炭火を生活に導入できないものだろうかと
うっすら思い続けていたんです。
まさか仕事でオリジナルミニ七輪を開発することになるとは、
思ってもいませんでしたが、
今回積年の願いが実現できました。

まずは、炭に火をつけます。
以前もガスコンロで火をつけたんですが、
ふつうの備長炭に火を当てると、バチバチとはぜるし、もくもく煙は出るし、
思わず「うちに消火器あったっけ?」と思ったものです。
しかし、今回入念に選んだくぬぎ炭は、
お茶席用の上等な逸品でして、
換気扇を回したガスコンロのもと火お越し器に入れてものの10分弱くらいで、
炭の半分ほどに火がまわって準備完了。
途中、パチパチと2、3回軽くはぜましたが、それもご愛嬌です。
このちょっとワイルド加減は、複数人でやると盛り上がるはずです。

トングを使って火のついた炭をオリジナル七輪に移します。
セットでご用意したくぬぎ炭は、
特別に小さく切り出していただいていますので、
3つがぴたりと収まるサイズになっています。

今回用意した食材は、近所のスーパーで買った、
ししゃもとぎんなん、それに春に富山で買ったホタルイカの干物。
いま販売中の旬の美味セットに比べ、
ぎんなんは二周りくらい小粒で、
「ししゃも(北海道産)」とは表示していたものの、
「本ししゃも」かどうかは疑念ありではありますが、とにかくこの通り。

順調に火が回って炙りが進んでいるのを確認して、
窓を開けて換気に気を使いつつ、ダイニングテーブルに移動させます。

炙られるししゃもの顔をアップで撮ってみました。
炙っているとししゃもから水分が出てきて、
うっすら焼け目が入ったくらいで、パクッといただきます。
これが、ジューシーでとろける味わい。
これぞ、炭火で炙りのパワーです。
もう「本ししゃも」かどうかなんてどうでもよくなって・・・、
というのはよくないか。

えー、さらにぎんなんを。
炙りのおかげで、ほくほく、むっちりした味に出来上がり。

今回、あえて旬を問わないものも炙ってみました。

たたみいわしです。
もう日本酒を出して、飲みますよ。

酒が駆け足で進みます!
そして、たたみいわしは火の通りが早いので炙り甲斐があります。

こんがりしそうになる直前で止めて、香ばしい味をパリパリといただきます。
「炙り冥利につきますな〜」と日本酒をくいくい呑んでたら、
いつの間にか4合瓶を空けてました(微笑)

さて楽しんだところで炭火の後始末です。
今回の炙りスタートキットには火消し壺を入れていなかったので、
これだけは南米密林系通販サイトで別途買いました。

これで炭の使い回しができますし、次に火をつける時に着火が早いはずです。
「火の用心」のステッカーも
酔った頭に気を引き締める効果があっていいものですね。

最後は収納問題。
これについては、前になんとなく買ったワインの木箱が役立ちました。

炙りスタートキットと火消し壺まで全部収まりました。
で、この木箱を家のダイニングルームにさりげなく置いてみて、

まさかこの中に七輪や炭やトングなどなどが入っていると思う人はいないでしょう。
これで家の「スマート家電」ならぬ「スマート七輪」生活がはじまりました。

旬のものでなくても炙るとうまい。
旬のものを炙るとなおさらうまいです。

くれぐれも換気と炭火と呑み過ぎにはお気をつけて。
ぜひ楽しい炙りワールドをお試しください。

炙りましたFOOD FESTA! の記

2012年11月19日

いつも「くらしのこよみ」をご覧いただきましてありがとうございます。研究員Kです。

おかげさまで、「くらしのこよみのお店」も無事開店いたしました。

それに先立ち、11月3~4日の週末、東京・丸の内エリアで開催された「JAPAN FOOD FESTA 2012」に、私たちも「旬を炙る くらしのこよみのお店」として出店・参加してまいりましたので、そのご報告をさせていただきたいと思います。

JAPAN FOOD FESTA 2012とは、この11~12月に集中開催される「食と農林漁業の祭典」のキックオフイベントで、華やかなイルミネーションでも知られる丸の内仲通りに、全国の農林水産物が一堂に会し、お散歩しながら美味しいものを見て、買って、そして食べられる、という大見本市。食いしん坊にとってはこのうえなく楽しい食の祭典でしたよ。

さて、「くらしのこよみのお店」、こんな感じでした。

開店前の様子。女子バレー部の合宿のようですが…。

ブースでは、このたび「くらしのこよみのお店」でお取り扱いする「炙りスタートキット」や「旬の美味」の実物を陳列しての先行予約販売、『くらしのこよみ』の書籍販売もいたしました。そして、目玉はなんといっても、その場で炙った「旬の炙りセット」実演販売!

この日のためにキッチンカーをご用意しまして、旬の食材を炭火で炙ってその場で皆さまにお召し上がりいただきました。お品は、「旬の美味 上級」でも注目の「北海道産天然本ししゃも」を中心に、「ほたるいかの丸干し」「干甘えび」をそれぞれ炙って盛り合わせ、「かぼすこしょう」「黒酢マヨネーズ」を少々おつけして、1皿500円。さらに、旬の炙りに合う日本酒1杯200円! お燗も常温もちゃんとご用意いたしました。

キッチンカー内でししゃもを炙ります!この香りをお届けできないのが残念…。

これが大人気でございました。

まず、「北海道産天然本ししゃも」。

「ほっかいどうさんてんねんほんししゃも~!!」私ども、スーパーマーケット試食コーナーのおばちゃんばりに大声でお客さまに呼びかけておりましたが、この言葉の響きに反応する方の多いこと。学校の給食でししゃもが好きになった、という親子連れもいました。でも、給食で本ししゃもは、きっと使っていないのでは…? 本物の味をしっかり覚えていってくれたでしょうか。

「炭火! 海鮮!」 ここにも皆さまが敏感に反応なさいます。炭火でじんわりと魚介を炙っているときの「あの」香り。抗いがたい引力を放つあの香りには、日本人のDNAに組み込まれた何かが反応するのでしょうか。おもわず足をとめて七輪を見つめる方が次から次へと…。

お酒も(とくにご年配を中心に)じつによく売れました。あの週末、けっこう冷えましたから、お燗のご用意をしたのがよろしかったのでしょうか。

といった具合で、私どもの商品は予想以上に歓迎を受けまして、各日ご用意した炙り100セットは、初日は15時に、翌日はなんと13時半に完売! 完売もうれしいけれど、それより何よりうれしかったのは、やっぱり「炙り」の魅力ってすごいなあ! と実感できたことです。

炭火~炙り~旬の海鮮。このリンクは、日本人にとって古来ずーっと馴染んできた、どうにも離れがたい食のかたちなのですね。また、同じ加熱でも、炭火を使ったほうがずっと美味しいってこと、皆さまの頭の片隅にしっかりと刷りこまれている。でも、現代の生活空間では、なかなかそれが実現できません。そこをお助けするのが、このたびの「旬を炙る」シリーズ商品なのですね。そんなことを強く実感いたしました。

あ、日本人だけじゃありません。イベントには、海外のお客さんもいらしていたのですが、炙りもしっかりご賞味くださっていましたよ! 「炙り」が「ABURI」になる日は近い……と確信した研究員Kでした。

 

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